人生はいろいろ。そして、人生はエロエロ。
<< 私の性別は不確定、Xです。 | main | 三角関係の「3」には、魔術があります。 >>
0
    スポンサーサイト

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    | スポンサードリンク | - | | - | - | - | - |
    0
      法隆寺よりも、ドライアイス工場のほうが、美しい。
      JUGEMテーマ:日記・一般



      工場とダムの話。


      僕がたまに行く新宿ゴールデン街のある店に、工場の夜景ばかりを撮ったDVDと、ダムの放水シーンばかりを撮ったDVDが置いてある。昨年、僕はそれらのDVDを初めてその店で観た。「超マニアックなDVDだなあ」とそのとき思ったが、その後、工場ファン、ダムファンが結構いることを知って、僕は少し驚いた。


      原武史さんが書かれた『「鉄学」概論』を読んでいたら、工場ファンやダムファンが結構いる理由を、なんとなくわかったような気がした。作家の坂口安吾は、かつて茨城県の取手に住んでいて、常磐線に乗って東京に行く途中、いつも東京拘置所(当時は、小菅刑務所と呼ばれていた)を見ていた。安吾はエッセイで「勿論、この大建築物(小菅刑務所)には一ヶ所の美的装飾というものはなく、どこから見ても刑務所然としており、刑務所以外の何物でも有り得ない構えなのだが、不思議に心を惹かれる眺めなのである。」と書き、「利根川の風景も、手賀沼も、この刑務所ほど僕の心を惹くことはなかった。」と述べている。


      利根川や手賀沼よりも、小菅刑務所のほうが安吾には美しく見えた。安吾は、小菅刑務所は「美」というものを一切考えずにつくられていて、あるのはただ「必要」であり、「必要なもののみが、必要な場所に置かれ」「必要のみが要求する独自の形が出来上がっている」、だからこそ美しいと言っている。


      それにくらべ、「法隆寺だの平等院は、古代とか歴史というものを念頭に入れ、一応、何か納得しなければならぬような美しさである。直接心に突当り、はらわたに食い込んでくるものではない。」とし、一方、「小菅刑務所とドライアイスの工場は、もっと直接突当り、補う何物もなく、僕の心をすぐ郷愁へ導いて行く力があった。」と、安吾は当時、ドライアイス工場に魅力を感じていたことがわかる。


      結論であるが、工場やダムには、余計なモノが一切そぎ落とされた「必要美」のようなものがあり、そこに人間は感動するのかもしれない。安吾はそのことを70年も前に気づいていたわけだ。


      写真は、神奈川県、磯子の工場群。また、夜景.COMから拝借しました。

      | red | | 20:49 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      0
        スポンサーサイト
        | スポンサードリンク | - | 20:49 | - | - | - | - |









        http://iroero.jugem.jp/trackback/47
        CALENDAR
        SMTWTFS
           1234
        567891011
        12131415161718
        19202122232425
        2627282930  
        << November 2017 >>
        PR
        SELECTED ENTRIES
        CATEGORIES
        ARCHIVES
        RECENT COMMENTS
        MOBILE
        qrcode
        PROFILE
        このページの先頭へ