人生はいろいろ。そして、人生はエロエロ。
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      青空、青葉の見えるトイレ、日本文化です。
      JUGEMテーマ:日記・一般



      日本家屋の話。


      といっても、難しい建築に関する話ではない。少し前まで僕は毎日のように飲んでいたから、テレビドラマを継続して観ることがほとんどできなかった。ところが高血圧で病院通いを始めた先月以来、酒を飲む機会を意識的に減らしてきたので、夜9時とか10時から始まるドラマも観られるようになったのだ。


      木曜日の夜10時から、フジテレビで「最後から二番目の恋」というドラマが現在放映されている。主演は中井貴一と小泉今日子で、鎌倉を舞台に鎌倉市役所勤務のバツイチ独身男性(中井)と、テレビ局のプロデューサーとして活躍する独身女性(小泉)の恋愛模様を描くドラマだ。


      僕はこのドラマが気に入っている。でもその理由は、ドラマの内容が凄く面白いとか、キョンキョンが好きだからということでは残念ながらない。中井貴一演じる長倉和平が住む長倉家の家と、長倉家の隣に住むキョンキョン演じる吉野千明の家が、古都鎌倉に相応しい古民家の佇まいを再現していて、そこを僕は気に入っているのだ。


      トレンディードラマ(もう死語になったかもしれないが)というと、都心のお洒落なマンションに主人公は住んでいるというのが定番だったような気がするが、「最後から二番目の恋」では木造の日本家屋が舞台になっていて、古都鎌倉、古い日本家屋という設定が、ドラマ全体に温かさを醸し出していて、また、いろいろな事情を受け入れてくれる懐の広さまで感じさせてくれる。


      ところで、作家の谷崎潤一郎は「陰翳礼讃」というエッセイで、日本家屋、日本文化の特徴について書いている。このエッセイは昭和8年に書かれたもので、自身で家を建てた際の経験も踏まえながら、家屋全体を明るくしようとする西洋に対して、日本はむしろ、陰翳(かげの部分)を生かした家造りをしてきたのであって、家屋を含め日本文化というのは「陰翳のなかに美を発見し、やがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った」と主張したのである。


      例えばトイレ(厠)について谷崎はこう書いている。「昔風の、うすぐらい、そうしてしかも掃除の行き届いた厠へ案内される毎に、つくづく日本建築の有難みを感じる。」「閑寂な壁と、清楚な木目に囲まれて、眼に青空や青葉の色を見ることの出来る日本の厠ほど、恰好な場所はあるまい。」。僕の釧路の実家も、青葉こそ見ることはできなかったが、こんな感じのトイレだったような気がする。


      西洋文化を排除して生活できる時代ではもちろんないが、昔ながらの日本家屋を見て安心感を覚えるのには、それなりの深い理由があるような気がして仕方ない。


      写真は、ドラマで上司の長倉和平に恋心を寄せる大橋知美役の佐津川愛美ちゃん。ちょっと小悪魔的な役なのだけれど、かわいいね。

      | red | テレビ | 20:25 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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        男性陰部、取り扱い注意でお願いします。
        JUGEMテーマ:日記・一般



        男性器の話。


        先日、「ホンマでっか!?TV」を観ていたら、ある先生が、結婚後に男性の体重が増えた夫婦の離婚率は高くなるという話をしていた。その先生曰く、体重が増えると男性の性行為能力が落ちので(要するに、勃起しずらくなる)、セックスに対する奥さんの不満が増大し、結果、離婚に至るというのだ。


        正直、短絡のような感じもするけど、しかしながら、太ると男性は頑張れなくなるという部分は当たっているような気がする。なぜなら、僕自身の経験として、体重が多いときには人間ドックの結果が悪くて、高血圧、糖尿病、中性脂肪などの値が軒並み標準値を超え、身体全体が常に重いような感じがして、「下」のほうもなんとなく元気がないように思っていたからだ。


        何歳になっても男というのは「シンボル」の存在を気にするもので、それだからこそ、「シンボル」を元気にするさまざまな薬が手を替え品を替え登場し、男は藁をもつかむ思いで、それらの薬に頼るのである。


        さて、先月16日、東京都昭島市のアパートで、49歳の男性が全身を凶器で刺された状態で発見された。男性は全裸で、陰部は凶器とみられる包丁で切り落とされており、ベッドの下から見つかったという。事件から1か月以上経過したが、いまだに犯人は捕まっていない。


        自殺の可能性もあるとの話があるらしいが、自分の陰部を切り落としてその後包丁で自分の身体をメッタ刺しにするというのは通常考えにくく、素人考えではあるが、多分、他殺のような気がする。その場合、犯人が男性なのか、女性なのか、そこはまだわかっていない。もし女性だとすれば、現代版「阿部定事件」ということになるのかもしれないが、今回の事件と阿部定事件とでは、決定的に異なることがある。それは、殺害後の陰部の取り扱いだ。


        昭和11年5月、荒川区にある待合「満佐喜」で、現在の中野区新井にあった小料理店の主人石田吉蔵が、その料理店で仲居として働いていた阿部定に殺害された。石田は阿部定に首を絞められ、陰部は切り取られていた。逮捕されたとき彼女は、石田の陰部を大切に持っていたという。死んだ石田の太ももには血で「定、吉二人」と書かれていて、石田を愛するあまりの行為だったと彼女は供述した。これが世に言う「阿部定事件」である。


        吉蔵を独占したい、自分だけのものにしたい、そういった愛情から定(さだ)は逮捕されるまで切り落とした吉蔵の陰部を持ち歩いたというのだ。これに対して今回の事件は、切り落とした陰部が無造作にベッドの下に放置されていたということであるから、殺害時、殺害した女性には定のような愛情が男性に対してなかったのではないかと推測できる。


        女性が犯人と勝手に仮定して書いてみたが、いずれにしろ僕は、この事件の結末に注目している。


        写真は、阿部定事件を題材にした杉本彩主演の映画「JOHNEN 定の愛」。

        | red | 雑感 | 15:21 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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          「都」はやっぱり、東京だと思いますが。
          JUGEMテーマ:日記・一般



          反東京の話。


          今日は一日休暇をもらった。せっかくの休暇だから、昼頃まで寝ていようと思い昨夜布団にもぐり込んだのであるが、いつもの習慣で、午前6時過ぎには目が覚めてしまった。仕方ないので、クリームパンとヨーグルトで朝食を済ませ、血圧を下げる薬を飲んだ後、テレビをダラダラ観た。


          先日、釧路にいる母から電話があった。母から電話が来ることはめったにないので、何事かと思った。用件を聞くと、4月に専門学校入学が決まった甥っ子に、パソコンを買ってやってくれということだった。年金生活の母にとってパソコン購入はさすがに負担が大きかったようで、めったにない母からの依頼なので、僕は二つ返事で了解した。


          母は若い頃から自分のことを自慢したり、他人を批判したりすることのない人だった。そんな母の唯一の自慢話は、自分は若い頃、女優の淡島千景さんに似ていると周囲からよく言われたというものだった。なるほど若い頃の母の写真を見てみると、細身で面長、目元がすっきりしているところは淡島さんに似ている感じがして、母の言うことは満更嘘でもなかった。


          その淡島千景さんが先日、87歳で亡くなられた。淡島さんと言えば何といっても、森繁久弥さんと共演した映画「夫婦善哉」だろう。「夫婦善哉」は無頼派と称された織田作之助の作品であるが、物語は、ぼんぼんで何をやっても失敗する柳吉を、芸者あがりでしっかり者の蝶子が愛情深く支える、そんな夫婦の姿を描いている。


          『大阪学』を著した大谷晃一さんによると、最も大阪的な大阪人が織田作之助なのだそうだ。ここでいう大阪的とは、要するに反東京ということだ。特定の観念やイデオロギーを持たず、反権威的、生きている人間の現実そのものを大事にする、そこが東京と大きく異なるところ、つまり大阪的なのだそうだ。そういえば、最近の橋下大阪市長の様子を見ていると、この意見にうなずけるところがある。橋下市長に観念やイデオロギーがないとは思わないが、「霞ヶ関、永田町に支配されている国政を壊そう」という主張は、明らかに反権威的といえるだろう。


          大阪ではないが、お隣の京都出身の女性から以前、「都(みやこ)」はまだ京都にあり、東京が「都」ではないという話を聞いて、ちょっと驚いたことがある。なんでも、「都」を京都から東京に移す「遷都令」なるものがいまだに発せられておらず、法律上、手続き上、「都」は依然として京都にあるのだと、その女性は胸を張るのだ。わからないでもないが、現実的にはどうなのだろうか、僕はそう思った。


          いずれにしろ、大阪も京都も、なんとなく反東京という感じがするが、僕のように歴史が浅く地縁関係も薄い北海道に生まれ育った人間は、東京がどうだとか、大阪がどうだとか、そういった特定の地域に対する特別な見方のようなものはない。


          写真は、藤原紀香さん。彼女は大阪の隣、兵庫県の出身。僕はファンなのだが、女性に聞くと、良く言う人はあまりいないね。

          | red | 雑感 | 16:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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            三平女子に続く三平男子「どーも、すみません」。
            JUGEMテーマ:日記・一般



            三平さんの話。


            バブル全盛期の頃、若い女性が男性に求める結婚条件は、高学歴、高収入、高身長のいわゆる「三高」だった。ところが不景気の昨今、平凡、平均所得、平穏な性格を結婚条件に求める若い女性が増えていて、これらの女性を「三平女子」(さんぺいじょし)と呼ぶのだそうだ。


            これは、昨夜放送された「Mr.サンデー」で報道されたものである。三平女子の求めるものはズバリ「安定」。したがって、結婚したい男性は断トツで「公務員」だ。ところで、平均所得とは具体的には約300万円で、夫婦共働きで年収合計600万円あればなんとか生活できる、三平女子たちはしっかりと計算もしている。


            この報道に対して、「三平女子がそんなにいるのかどうか疑わしい」「夢も希望もないような話で滅入る」「フジテレビのやらせではないのか」等、あまりいい反応がないようだが、僕は違った見方をしている。


            三平女子が実際どのくらいいるのか知らないが、不景気でなかなか生活が豊かにならない時代にあって、バブル全盛期の頃と今とでは、若い女性の結婚観に変化があるのは当然のことだと思う。夢も希望もない、もっとチャレンジ精神に満ちた生き方をすべきだ、そう批判する大人がいるかもしれないが、このような三平女子を生み出すような社会を築き上げてしまったのは、何を隠そう、私たち大人なのである。だから、大人たちが彼女たちを批判することは、天に唾を吐くようなものなのである。


            三平女子は時代に敏感で、一種の決断をしたのである。就職がままならない、就職しても給料が上がらない、場合によってはリストラされる、そんな過酷な雇用・労働環境にあって、彼女たちは大袈裟に言えば「人生の岐路」に立ち、そして、彼女たちは「安定」という道を選択したのだ。僕は、人生の岐路に立ったときに、彼女たちのように自分の道を自分で決められるというのは、それ自体がとても幸せなことだし、勇気のいる行為だと思う。


            人生の岐路に立ったときに、迷い、そして結果的には何もできなった、ずるずる流されるままになってしまった、そういう人が多いのではないだろうか。その点からすると、三平女子の決断力はブレがなくしっかりしていて、実にわかりやすい。ところで、三平女子にならって、ひょっとしたら、三平男子というのも時期に登場するかもしれない。そして彼らは「どーも、すみません」と頭に手を当てるのだろうか。あっ、それは昭和の爆笑王、林家三平師匠のギャグでした、失礼!


            写真は、女優の比嘉愛未(ひがまなみ)さん。「マルモのおきて」を観て、ファンになりました。

            | red | 時事 | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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              大衆のヨーグルト、トマト、そして八策?
              JUGEMテーマ:日記・一般



              流される話。


              今年は全国的に寒い冬であるが、そのせいかインフルエンザが猛威をふるっていて、「絶好調男」の中畑監督も罹患してしまい話題になった。そんななか、ある乳酸菌を含むヨーグルトがインフルエンザ予防に効果があるとされ、この情報を知った人たちがスーパーなどに殺到し、そのヨーグルトが全国的に売り切れるという事態になった。


              それから少しして、京都大学が、トマトに含まれるある成分が中性脂肪を燃焼させダイエットに効果があると発表したことがきっかけとなり、今度はトマトやトマトジュースが店頭から消えるという「異常事態」になった。


              こういう動きを見ていると、僕自身も含め、大衆の愚かさのようなものを感じる。なぜなら、確かにある乳酸菌を含むヨーグルトはインフルエンザ予防に効果があるのも知れないが、多分、それ以外にもインフルエンザ予防に効く食品はたくさんあるに違いないし、同じように、中性脂肪を燃焼させる効果のある食品もトマト以外にたくさんあるような気がするからだ。そのような冷静な整理を全く行わないで、マスコミが報じたものをすぐ鵜呑みにして、猪突猛進するあたりは、大衆の面目躍如といったところかもしれない。


              スペインの哲学者、ホセ・オルテガは著書『大衆の反逆』で、「大衆とは、自分が<みんなと同じ>だと感じることに、いっこうに苦痛を覚えず、他人と自分が同一であると感じてかえっていい気持ちになる、そのような人々の全部である。」として、大衆の群集心理を見事に表現している。今回のヨーグルトやトマトの件は、オルテガが今から約80年前に定義した「大衆」と現代の「大衆」が、全く変わりないことを示したように思う。


              流されやすい大衆。そういえば、3年前の総選挙のときに、「国民の生活が第一」とするマニフェストを掲げた民主党を国民は熱狂的に支持した。少し大袈裟かもしれないが、民主党や民主党候補に投票しない有権者は有権者にあらず、そんなムードさえあった。果たしてその結末はどうなったのだろうか。この点についてはもう多言を要さないであろう。


              今、これと似たような事態が起ころうとしている、僕はそう考えている。それは、大阪市長である橋下徹さん率いる「大阪維新の会」のことだ。飛ぶ鳥を落とす勢いという表現があるが、橋下さんはまさにこの状況にいるのではなのだろうか。僕は橋下さんのバイタリティーを応援したいと思う一人であるが、ただ、政治は日本国の将来、国民の生活そのものに影響を与えるものであるから、「ムード」「流れ」というたものに決して流されることなく、冷静な気持ちになって、いろいろな方の意見を聞きながら、自分自身で最終判断をして選挙に臨むことが必要だと思う。


              体調がすぐれないと前回の記事に書きましたが、お陰さまで回復しました。写真は、昨夜の雪がちらつき始めた頃の新宿駅東口の様子。

              | red | 時事 | 13:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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                貞操帯、保安検査場は?
                JUGEMテーマ:日記・一般



                腰痛の話。


                昨日午後、背中、腰、脚が全体的に急に痛くなり、昨夜は結局一睡もできなかった。いかにもこれはヤバイと思い、今朝、整形外科に行って診てもらった。その結果、急に痛くなった原因は特定されなかったのだが、数枚撮ったレントゲン写真からわかったことは、一般的に背骨はS字状にカーブしていて、これによって外部からの衝撃や自身の体重負担を和らげているのだが、僕の背骨は真っ直ぐになっていて、衝撃などを和らげる力が弱くなっているらしい。結果、背骨の下部分にあたる腰周辺の負担が大きくなり、腰痛が起こっているかもしれない、ということだった。


                背骨がもともと真っ直ぐになっているのであれば、過去にも今回と同じような症状が発症していておかしくないと思うのだが、こんなに痛くなったのは今回が初めてである。何かの影響でたまたまそうなった可能性もあると先生は言っていたが、いずれにしろ、巨大な湿布薬を背中に何枚も貼り、腰にコルセットをするのは面倒くさくて、なによりも格好悪い。


                実は明日、午後から釧路に行くことになっている。激しい痛みが明日も続くようであれば出張を取りやめるが、そうでなければ予定どおり釧路に行くことにする。そうなった場合、腰に巻きつけたコルセットのせいで、万一、空港の保安検査場で面倒なことになるのではないかと多少不安がある。金属製のコルセットではないので大丈夫だと思うのだが、いずれにしろコルセットというのは厄介だ。


                コルセットで思い出したが、貞操帯というのがある(ちょっと飛躍か)。もともとヨーロッパで、浮気を防止する目的から、性交渉ができないように妻に装着したものであるが、貞操帯は性交渉や自慰ができないようにする必要から普通、金属で作られている。一般的に、貞操帯というと女性が身に着けるというイメージがあるが、実は男性用の貞操帯もある。ただ、男性の生殖器は女性に比べて圧倒的に「容量」が大きいから、貞操帯の形状には工夫が必要だ(写真はその実例)。


                金属製の貞操帯をつけると多分、空港の保安検査場で赤ランプが点灯するに違いない。実験した物好きな人はいないと思うけど、実際にやってみるとどういうことになるのか、興味がある。


                話が変な方向に行ってしまったが、この記事を書いている間はおかげさまで、腰痛は収まっている。さて、これから一応、出張の準備をする。コルセットも念のため持っていくことにする。

                | red | 雑感 | 21:56 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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                  飲み過ぎ、社会的利益>社会的損失。
                  JUGEMテーマ:日記・一般



                  酒の話。


                  今日は酒を飲まずに家に帰ってきた。なぜなら、明日新宿で飲み会が予定されていて、多分深酒になるだろうから、今日は飲まずに静かにしていようという、極めて不純な動機があったからだ。


                  さて、テレビ東京の「にっぽんの歌」を観ながら今この記事を書いているのだが、演歌やムード歌謡には必ずといっていいほど「酒」にまつわる歌詞が入っている。そのくらい、人間社会に酒は根差しているということだと思うが、もし酒がなければ僕は気が狂ってしまいそうだし、歌謡曲も「酒抜き」では多分味気のない曲ばかりになってしまうに違いない。


                  厚生労働者は先日、飲み過ぎによる社会的損失は約4兆円であると発表した。損失とは、飲み過ぎで病気になることに伴う医療費の増加分とか、飲み過ぎで仕事の効率が下がった分の賃金相当額とか、ハッキリ言って、酒を飲むことは諸悪の根源という前提で、無理矢理数値化したという感じがする。


                  飲み過ぎというのは確かに身体に良くないこともあるかもしれないが、たとえ飲み過ぎたとしても、酒の効用というのもあるのであって、酒=悪者のようなことを国民に啓蒙しようという意図が役所にあるのなら、言語道断だと思う。ご存知のように僕は毎日のように飲んでいるが(ほとんどが飲み過ぎだ)、そのおかげで、多くの酒飲み仲間を得ることができて、生意気な言い方をさせてもらえば、そのことで世界が広がったし、僕の仕事のことで協力してくれる人もたくさんできた。


                  酒は嗜好品である。だからといって、法律などでいろいろ制約事項を増やしていくと、社会がおかしくなるから、気をつけなければいけない。1920年、アメリカで禁酒法が成立した。酒は悪と主張する当時のある政党がアメリカ全土で禁酒の啓蒙運動を行い、ついには、禁酒を法律で定めるという前代未聞の暴挙が行われたのである。


                  禁酒法を実施した結果、どうなったか。皮肉なことに、国民の飲酒量は増えたとされ、また、飲酒運転による検挙数も禁酒法以前より増えてしまったのだ。なぜなら、禁酒されてもやっぱり酒は飲みたいから、一般家庭では密造酒作りがさかんになり、また、アル・カポネのようなギャングがアンダーグランドで酒を製造販売したからだ。要するに、酒を飲むという行為は人間の基本的欲望の一つであるから、飲むなと言われても飲みたいし、どちらかと言えば、飲むな言われたほうが、より飲みたくなるものなのである。


                  禁酒法の教訓は、酒などの人間の基本的欲望に係わる嗜好品を法律で取り締まると、逆効果になるということである。たばこも嗜好品の一つかもしれないが、たばこを吸うことが人間の基本的欲望の一つだと考える人はあまりいないと思う。だから、たとえ「禁煙法」を作っても酒ほどは深刻な事態にはならないのではないだろうか。それでも、自分でたばこを作ったり、闇の世界でたばこが売買されるということは必ず起こるような気がする。


                  まあ、いずれにしろ、不健康とも言える「健康志向社会」にあって、酒が悪者扱いされはじめているような気がする。酒好きの皆さん、飲み過ぎによる社会的損失が4兆円かもしれませんが、飲み過ぎによる社会的利益はそれ以上あると信じて、これからも大いに酒を飲みましょう。それでは、乾杯!


                  写真は、今夜の歌舞伎町。この街で、一晩でどのくらいの酒が消費されるのかなあ。きっと天文学的数字だろうね。

                  | red | | 22:03 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
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                    コネ、それを言っちゃおしまいよ!
                    JUGEMテーマ:日記・一般




                    縁故の話。


                    ブログというのは書く気力があるときは毎日のように書けるけれど、一旦気力を失ってしまうと、全く書けなくなるものだ。今日は約3週間ぶりの更新ということで、パソコンのキーボードを叩く指も覚束ないけど、なんとか気力を振り絞って書いてみたい。


                    さて、僕が就職活動をしたのは今から30年以上も前のことだ。以前にも書いたが、その頃僕は彼女の生理不順問題で一杯一杯になっていて、まともな就職活動ができなかった。ところで、いつの世にも真面目な奴というのがいて、僕の周りにも、リクルートスーツに身を包んで毎日のように企業回りを必死にこなしている学生も少なくなかった。今もそうだと思うが、当時も新聞社、放送局、広告代理店といったマスコミに就職を希望する学生は多くて、実は僕も一社だけマスコミを受験したのだが、一次面接であっさり落とされてしまった。


                    出版社の岩波書店は来年度の定期採用で、岩波書店の出版物の著者の紹介状、もしくは、岩波書店の社員の紹介があることを応募の条件として明記し、事実上「縁故(コネ)採用」することを宣言した。岩波書店では、毎年千人を超える応募があるのだが、実際に採用するのはわずか数人で、その採用手続に割いている時間と労力を節約するのが縁故採用の目的ではないかと一部で言われている。


                    僕も会社では長く人事の仕事もしているので、岩波の気持ちもわからないではないが、「岩波さん、それを言っちゃおしまいだよ!」というのが僕の感想だ。


                    会社の社員募集でも、飲食店のアルバイト募集でも、応募者の人柄とか能力とか経験なんかに基づいて採否を決めるわけだが、これは飽くまでも「原則」「建前」の領域に属する話であって、実際には、それ以外の様々な要因が絡まりあって採用の可否が判断されるのものだ。この様々な要因のうちで最も大きいものが「縁故」「コネ」といった「目に見えない力学」なのではないだろうか。


                    各種採用に際して「縁故」「コネ」があるということは、大きな声では言わないが、日本人なら誰でも知っていることである。だからといって、「縁故」「コネ」採用は法律違反だから裁判所に訴えてやる、そんな月光仮面のような正義感を振りかざす日本人は一人もいないのだ。つまり、日本人は「縁故」「コネ」採用をある程度仕方のないこととして、認めているのだ。一方で採用する側も、日本人にそのような「暗黙の了解」があることを承知しているから、露骨にならないように「縁故採用」「コネ採用」をそっと実施しているのだ。


                    採用する側と採用される側との間に築き上げられていたこの「暗黙の了解」という生活の知恵を、岩波はぶち壊そうとしているのだ。なんでもかんでも、ものごとの白黒を付けたがる、正直に言わないと気がすまない、そういう潔癖者というのが少なくないが、世の中には、白黒を付けないでそっとしておいたほうがいいことがたくさんあるのだ。


                    「縁故採用」「コネ採用」はまさに、白日の下に晒すものではなく、そっとしておくべきものであったのだ。その観点からすると、岩波は本当に、やってはいけないことをやってしまったと思う。

                     

                    写真は、先週行った新千歳空港内の酒屋の写真。北海道の地酒もだんだん美味しくなってきた。

                    | red | 時事 | 21:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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